お家芸

ニュースZEROかなんかでノルディック世界選手権で日本が世界1位になったニュースを報道していた。
世界1になった時の映像を見て、スタジオのスポーツキャスターが一言。

「いやぁ、14年ぶりの世界一、お家芸復活ですね」

おいちょっとまて。

お家芸

・ その家に伝わる独特の芸。歌舞伎の市川家の「勧進帳」の類。

・最も得意とする事柄。


まぁこのキャスターが使いたかったのは2番の意味なんだろうけど、ノルディックは日本のお家芸でもなんでもないのだ。

大体日本とは、世界の雪が降る国の中でも一番南にある国で、ウィンタースポーツなんて思っているほど盛んではない。
たしかにフィギアをみていると、
「日本はウィンタースポーツが得意なのかも」
と思いがちだが、それは間違っている。
ウィンタースポーツの本場は北欧。
今回1位をとったノルディックにしても本場はノルウェーなのだ。

先ほど、日本はギリギリ雪の降る国だということを言ったが、そういった気候条件で、日本の雪は北欧のそれとは全く別物だそうだ。
なのでスキー板に塗るワックスが北欧と日本では全く違う。
スキー競技の明暗を分けるのはこのスキーに塗るワックスなので、本場である北欧に日本や、南のほうに位置する降雪国がすべりに行くと、ワックスで負けてしまうのだ。
日本のウィンタースポーツが強いという変な見方が生まれたのは、他でもない長野オリンピックである。
なぜだかはもうおわかりだろう。
日本の雪にあうワックスを持っていたのは日本の会社だけだったのだ。

だからお家芸でもなんでもない。
日本人は世界から見たら
「南国スキーヤー」
なのだ。

だから今回の優勝はお家芸が復活したわけでもなんでもなく、本当に実力がついてきたということだ。
改めてすごいね。
北欧人の1歩は日本人の1.7歩ぐらいだし、体格的にも相当キツいノルディックで優勝したのは本当にすごいことなのだ。




みなさん、真央ちゃんばっかりみてないで、スキーやスノーボードにも目を向けてみてはいかがだろうか。