おじいちゃんとクリームパン

僕のおじいちゃんはクリームパンが大好きだった。
そんなおじいちゃんが癌になってから早くも2年が経ち、病状は悪化。
入院生活が続いていたある日のこと。

「たけし…たけし…」

「おじいちゃん！おきちゃ駄目だよ寝てないと！」

「たけし…最後に、最後にクリームパンが食べたい…」

僕は走ってコンビニまで行った。
120円のクリームパンだろうが構わない、おじいちゃんはクリームパンだったら安いも高いも関係ないぐらい好きなんだ！
クリームパンを手にとり、お釣りを受け取る時間さえ惜しかったので500円玉をレジに叩きつけ、そのまま病室まで戻った。

「はぁ…はぁ…おじいちゃん、クリームパン買ってきたよ…」

そして、袋を開けておじいちゃんの口元へクリームパンを持っていってあげた。
おじいちゃんは満面の笑みだった。
そして小さいく、でも、力強い一口でクリームパンを食べ、逝ってしまった。

僕は申し訳なくなって病室で泣き崩れた。
「おじいちゃん…おじいちゃん…ごめんなさい！！僕が…僕がああぁぁああ！」
僕はおじいちゃんのかじったクリームパンを片手に泣き続けるのだった…






どうしてでしょう？